社員インタビュー第11弾:退職者にインタビューしてみた④

社員インタビュー第11弾:退職者にインタビューしてみた⑤

【坂本強(さかもとつよし)上智大学理工学研究科物理学専攻(博士)卒業後、国立天文台の研究員として従事し、2016年にCCT入社。】

CCTに入社する前の経歴について教えて下さい

大学で天文学の勉強をしていて、博士号取得後は研究職として約10年間過ごしていました。まず国立天文台で研究し、その後国立天文台の先生が立ち上げたNPO法人(宇宙のごみや地球の近くを通過する小惑星を探す等)で研究していましたので、大学時代からカウントすると20年間近く研究に費やしていたことになりますね。

研究の仕事自体は充実していたのですが、研究者として10年経って人生を振り返った時に、研究職は研究してなんぼではあるものの、研究だけやれば良いわけでは無いことを痛感したんです。

詳細にお伝えすると、研究をやる上で必要なこととして基礎的な専門知識はもちろんですが、研究資金や資金提供してくれる人も必要であることが、年を追うごとに分かってきたんですよね。そしてそこに対しては科研費を取ることぐらいしか研究者は出来ないんですよ。

一方で研究資金がいくら欲しいかと言われると1000万~2000万程度でして、一般の企業からすると、特にCCTから見ると一瞬で稼げる金額ですよね(笑)。私がいたところでは2000万の研究資金を3年から5年かけて取ろうとしていて、それはさすがにおかしいし、良い研究は出来ないだろうと。

その中で民間企業はどのように資金を得ているのか、つまりビジネスを実際に体験してみたいなと思い、民間企業への就職を考えるようになりました。

CCTに入社した経緯を教えて下さい

転職のナビサイトに登録して色々スカウトを貰ったんですよね。その中で興味があった企業に5社ぐらい受けていたのですが、CCTだけ面接が特殊だったんです。

他社は志望動機を強く聞かれて、「なぜ研究職から民間に?」みたいなことばかりだったんですが、CCTの場合はその辺り一切聞かれずに、今まで何をやってきたのかについて雑談レベルで進み、気付いたら面接が終了していたんです。

「えっ、こんな感じで終わっちゃうの?」と思うほどで、まさか内定しているとは思ってもいなかったんです。

他社からも内定は出ていたんですけど、CCTに最終的に決めた理由は、他社と違って漠然と面白そうだなと思ったことが大きいです。

ちなみに当時は40歳なので、今思えば本当にチャレンジングな決断だったなと思います(笑)。

CCTに入社後の仕事内容について教えて下さい

最初は解析事業部に配属されて、主に数値シミュレーションの解析に従事していました。

その後、製造業向けの見積もりをするWebシステムの開発メンバーとして携わり、その後退職するまではIoTやAIのソリューションに従事していました。

解析事業部については、研究職での経験を活かすことが出来まして、具体的にはANSYSというソフトウェアを使ってシミュレーションしていたので、研究職との違いについてそこまで戸惑うことは無かったです。

ただ、スピード感にはかなり衝撃を受けまして、研究職のスピード感と桁が1つ違うぐらい違う(笑)。

研究職だと1年かけてやるところを、CCTだと1か月でやるみたいなのが当たり前だったので、そこについては慣れるまではかなり大変でした。

また仕事のやり方として、研究職は1人で取り組むことが多かったのですが、ビジネスの場合は誰の力を借りても良いのでとにかく早く良いものを作るというのが当たり前だったので、そこのギャップも当初は大変でした。

研究職ってそもそも人に聞かない人種なんです。自分の研究領域においては1人でやり切ることが良しとされていて、そこで得た知見も個人にしか蓄積されない。人に聞くのは研究者として三流であるみたいな雰囲気があったので、そこのマインドを変えるのには時間が掛かって、おそらく1年程度は苦労したと思います。

その後ビジネスのやり方に慣れてきたタイミングでWebシステムに関わったのですが、今までWebアプリの開発経験が無かったのでそこでも苦労しました。

業務範囲としては要件定義から実装まで広く担当していたのですが、それこそ上流含めて経験なかったので周りに聞きながら手探りで少しずつ前に進めていました。

技術についてはメインがScala(Play Framework)でしたが、これも初めての言語なのでキャッチアップに手こずった記憶があります。

坂本さんはロボットを触っていた印象が強いです

COBOTTA(産業用ロボット)を使っていたからですかね。最後に携わっていた領域がIoT・AI周りなのですが、その中でも特にセンサーからデータを収集する部分をメインで担っていました。CCTとして初めての自社プロダクトであるOrizuruにも関わっていたので、工場に出向いて工作機械からデータを収集するところは得意になったかと思います。

ただ研究職になった当初、IoTに関連した業務をやっていたんですよね。プリンターで使われていたような通信プロトコルを利用してコードをガリガリ書いていましたが、温度センサーからデータ収集し制限していたりしたので、そういう意味では昔からデータ収集周りは経験していました。

CCTを退職した理由を教えて下さい

実は入社した当初から5年程度で辞めようと決めていたんです。そして入社して5年目になろうとした際に、どうしようかと考え始めました。

前提として、CCTにいた期間って幸せな時間だなと思っていて、研究職では出来ない仕事が経験できましたし、お客様と近い距離で色々ご支援できたので本当に充実していたと思います。

ただ、当初在籍すると決めていた5年に差し掛かろうとした際に、違う環境を見ようと探していたのですが、その際に他の会社からチャレンジングな誘いを受けまして、そこは会社設立1年程度の会社で、CCTよりもゴリゴリできる環境だったんですよね。そこで悩んだ結果、挑戦しようと思ったのが大きな理由です。

またCCTが大きくなったタイミングで、自分に足りないものが色々分かってきたんです。それを補うためにはもっと自分が現場に近い位置で動き、かつ自分自身が担当する領域を増やさないといけないと考え、ゆくゆくはフリーランスという道もいずれはあるなと考えていました。

今のままCCTに残っても、今後ますます会社規模が拡大していく中で、あまり得意ではない組織内での立ち振る舞いを意識しなければいけないポジションになっていくと思って、それよりは自分自身で価値をもっと発揮できる環境が良いと思ったのもあります。

ちなみにですが、、、次の会社に転職したものの、そこは半年で退職して現在はフリーランスとして活動しています。

いずれはフリーランスとは思っていたものの、半年で退職するとは思っていなかったのですが、理由についてもお伝えいたします。

次の会社に行って思ったことは、CCTは素晴らしい会社だなと(笑)。何が良かったかいうと、コミュニケーションの取り方がCCTの方が自分に合っていました。

CCTの場合は経営者都合を押し付けてくるわけでは無く、社員の1人1人の能力や志向を加味した上で仕事を割り振ると思うんです。

ただ次の会社は、個々の社員の事情うんぬんよりも、経営者都合で物事が決まる印象が強かったんです。

例えば、内定時(前職)にはセールスエンジニアというポジションだったのですが、入社時には営業に変わっていたんです。

話の内容が変わることはベンチャーではあるあるなので、ある程度仕方ないなという思いはあった一方で、私の中でセールスエンジニアと営業って全然違う職種なんですよね。

とはいえやるしかない状況でしたので、営業というポジションを受け入れて取り組んでいたのですが、CCTの数字の追い方と全く違いました。

CCTの時は、半年や年間ベースで数千万以上のでかい案件取って来ればOKという感じだったのですが、次の会社だと毎月100万取ってこいという感じで、そうなるとSESしかないなと。

私の能力や性格的にSESの営業や動き方が合っているわけではないので、数字としてもあまり期待を超えるようなものは出せなかったんです。

そして入社半年後に経営者の方と話し合いをし、今のまま苦手な営業をやってもお互い宜しくないということで、退職してフリーランスになることを決意しました。

次の会社に惹かれた理由を教えて下さい

1人で食っていけるような経験を積むことが出来ることに惹かれました。CCTはベンチャーとは言え、当時100名を超えている規模感なので、周りのサポートがあったりチームで取り組める環境なのですが、もっと自分の力で仕事を作って、成果を上げるような経験を積みたかったのが一番の理由です。

実際はゴリゴリの営業メインだったので、それは私が求めているものと相違がありました。

CCTの強みや良い部分を教えて下さい

まずは部長以上のクラスとしっかり会話が出来て、会社が求めることと各社員の能力を見定めたうえでアサインして頂けることです。

またコミュニケーションスキルが高い方が多いなと思ったのも強みですね。

前職の場合はエンジニアの場合はコードを書けば良いしお客様とは一切会話しない、みたいな線引きを役職ごとにキッチリしていたのですが、CCTの場合全く違うじゃないですか。

例えば営業の方がエンジニアと会話すると、エンジニアの工数を使っていることになるので、トータルの売上で見るとあまり宜しくない、というのが前職の雰囲気だったんですよね。もちろん厳密に計算すること自体が悪いわけでは無いのですが、やっぱりそのような雰囲気だとギスギスしてしまう。

一方CCTは、話が前に進むのであればどんな役職や職種の方と直接話しても良いし、お客様のためになるのであればとにかく協力しようよ、という雰囲気なので、私はその方が良かったです。直接売上に繋がらなくても、困っているなら助けようという姿勢の方が多かったので非常にやりやすかったと思います。

もちろん、自分の工数度外視で他の人の仕事を手伝い過ぎるのも会社としては良くないですが、その辺りの塩梅がCCTは絶妙に良かった気がします。

民間企業2社しか経験していない中での話ではありますが、本人同士で話を進められるので、いわゆる政治的な巻き込む力は特に不要だったCCTの方が私には合っていました。

最後に急成長しているという点です。私が入社した当初は100名弱規模でしたが、毎年凄い勢いで成長して規模が大きくなっていたので、成長するために何が必要なのかを身を持って経験できたことが良かったです。

CCTの弱みや改善点があれば教えて下さい

会社全体の改善点というよりも私の経験ベースになりますが、上司都合で業務が左右されることがあったのでそれは良くないなと思いました。

ベンチャーなので仕方ないですし、私の仕事のスピードが遅いのが原因であればやむを得ないのですが、納期が短い中で急に仕事が振ってくることがあったので、大変な時期はありましたね。

あとは本質的ではない仕事というかやらないといけないことがあったのは大変だったなと(笑)。これは私がルーズだったので致し方ないのですが、勤怠入力で漏れがあると度々注意を受けていたので、めんどくさいなぁと思っていました。

改善点というかデメリットで言うとこんな感じで、良い意味で緩い部分がある会社なので、私にとっては良い会社だと思っていました。

現在の仕事内容について教えて下さい

今はフリーランスとして活動しているので、自分で案件を取ってきてシステム開発したり、知人が立ち上げた会社を手伝ったりしています。

あとはプログラミングスクールを個人的に経営していて、事業として力を入れていきたいなと思っています。

今まで20個ぐらいの事業に挑戦しようと思っていますが、結局軌道に乗りそうなのは1つぐらいですけどね。。。

エンジニアとしてのスキルを磨くことはそこまで考えておらず、1つでも事業を成功させたいと思っておりますので、事業家として頑張っていきたいと思っています。

 

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