社員インタビュー第10弾:退職者にインタビューしてみた④

社員インタビュー第10弾:退職者にインタビューしてみた④

こんにちは!
採用担当の池田です。

今回は弊社を退職したエンジニアにその経緯について深く聞いてみました。 【長谷川哲也(はせがわてつや)2016年4月に新卒として入社。筑波大学大学院システム情報工学研究科では主に数値計算の研究に従事。コアコンセプト・テクノロジーではAIエンジニアとして勤務。3年6か月働き、現在はフリーランスとして活動中。】

数値計算の研究を活かし、機械学習エンジニアへ

-CCTに入社した経緯を教えて下さい

大学院時代では情報系の専攻で、その中でも研究では数値計算に取り組んでいました。物理の
シミュレーションとも絡んでいたので、CCTの解析事業部が取り組んでいる業務に興味があったんです。

そこでいくつか内定を貰った中で、CCTを選びました。

最終的にCCTを選んだ理由としては、CCTは当時、新卒採用が2期目で、私含めて2名の採用枠だったので、これから採用を増やし成長していく可能性が強く感じられたことが一番大きかったです。色々面白そうなことができるんじゃないかという期待感ですね。

ちなみに修士時代にはシミュレーションに関する研究に従事していたのですが、例えば物理や化学のシミュレーションをする際、最終的に数学の問題を解く部分に帰着することが多いんです。そのような数学の問題の例としては、鶴亀算といわれているような連立一次方程式や固有値問題等があり、通常の縦計算だと解けないので、コンピューターを使って解いたり、またコンピューターも正確に計算できるわけではないので、計算スピードや正確性を求めるためのアルゴリズムを考える研究内容でした。

そのためCCTに入るまでに触れていた技術で言うと、学生時代にMATLABをメインで使っていたぐらいで、いわゆるWeb系の技術はほとんど触れずに入社しています。

-入社後の流れについて教えて下さい

入社後の3か月はITの基礎研修でした。主にJavaメインで学習し、プログラミングはそこで初めてガッツリ触れた感じです。

研修終了後には、開発事業部(2016年当時の名称で現在は変わっております)という部署に配属され、2か月程度システム開発案件に取り組んでいました。もう1名の同期と一緒にC#の開発をやり、システム開発のいろはを学ばせて頂きました。

C#の開発は初めてでしたが、Javaと似ている言語だったのもありそこまで戸惑うことはなかったですし、仕事内容としても新卒が出来る範囲の機能を切り出して振ってくれたので、そこまで大変では無かったですね。

その後、1か月程度はテスト工程の業務に従事し、終了後の案件としては今に繋がっている機械学習エンジニアとしての業務をメインに担当していました。技術としてはPythonメインで、今でも最も得意な言語です。

機械学習エンジニアとしては、最初誰もが知っている大手企業に常駐し、機械学習のエンジンのモデルの作成に従事していましたが、その後自社に戻り、引き続き機械学習のエンジニアとして働いていました。

社内の案件では製造業のお客様が多かったので、異常検知といわれる製品の不具合を見つけたり(画像認識)、設備からセンサー(温度や加速度センサー)でデータを取ってそこから設備に異常がないかを検出したりする案件に取り組んでいました。

あとは自然言語処理と呼ばれる領域で、人が書いた文章を機械学習を使って処理するみたいなことをやっていたので、今思えば本当に色んな経験をさせて頂いたと思っています。

-解析事業部の配属希望は通らなかったのでしょうか

最初は王道のシステム開発を経験してほしい、と会社から言われたので開発事業部に配属されました。徐々に慣れてきたタイミングで解析事業部の配属を検討すると言われた記憶があります。

ただ結局、解析事業部に配属されることは無かったのですが、決して会社からスルーされていたわけではなく、金子さん(弊社社長)や下村さん(弊社会長)と面談する機会を設けて頂いたんです。

そこで解析事業部への配属についても話したのですが、機械学習の仕事もそれなりに進んでいて、中途半端に終わらせるのも良くないなと思ったので、解析事業部に異動することは一旦やめました。

もしあの場で解析事業部に異動したい旨をハッキリ伝えていれば異動になったと思いますし、今とは違うキャリアを歩んでいたかもしれませんね。

-未経験技術のキャッチアップはどのようにしていたのでしょうか

Pythonや機械学習に関しては、熊田さん(弊社ドメインCTO:/team/seiya-kumada/)と一緒に取り組んでいたこともあり、分からないことがあれば全て質問出来ました。

また、機械学習は数学が出来れば理解しやすく、元々学生時代に数学には強かったのでそこまで大変では無かったです。

入社以降ずっと勉強する姿勢は変わらないですが、具体的に技術のキャッチアップとして習慣化していることとしては、他のエンジニアが発信しているブログやSNS等を常にチェックしています。

並行して技術書や論文も読んでいますね。

機械学習系は分野として盛んなこともあって、技術のトレンドが変わりやすいんですよね。そのためネットの情報だと遅かったり、情報の正確性が担保されていなかったりするので、技術の進歩に追いつくためには論文を読んだり技術書を読むことは必要だと思います。

また未経験の分野を勉強する際は、体系的に学んだ方が後々理解が進みやすくなると考えているので、ネットの記事だけではなく、技術書や論文を読み込んだりすることは多いです。

個の力で生きたい想いが強かった

-なぜCCTを退職したのでしょうか

元々個人として生きていける能力を身に付けたいなとは思っていたので、フリーランスには興味があったんです。そのような環境に身を置くとより成長できるのかなと思い、フリーランスになりました。

確か退職する際に池田さんと話したと思うのですが、例えばブログやYouTube等でフリーランスを後押しするコンテンツって結構あるじゃないですか。「フリーランスは合理的な仕組みで、今後日本でも増えていくだろう。」みたいな内容です。それらの情報も見ていて心理的ハードルが下がっていましたね。

また、CCTは業務委託の方を積極的に活用されていたと思いますが、そのような状況を傍から見ていると、仕事自体はたくさんあるんだろうなとは思っていました。

もちろんフリーランスになったからといって、自分がやりたい仕事が出来るかどうかは分かりませんが、「エンジニアとして何でもやります!」みたいな覚悟を持っていれば食えないことはないだろうと思っていたので不安はなかったですね。

ちなみに企業への転職は一切考えなかったです。特に入りたい会社っていうのがあまりなくて、エージェントに登録して色々会社の紹介を受けるものの、どの会社にもピンとくるものは無かった記憶があります。

-フリーランスはスキルの切り売りになってしまうのではないか?

フリーランスという立場であっても技術のアップデートは出来ていると思っているので、現状のスキル以上のことをやらせてもらえないことはないです。

もちろん今のお客様に恵まれているのもあると思いますが、新しいことを積極的に取り入れているお客様なので、そこに対して技術を試したり、キャッチアップする期間を含めた上でお金を頂けているのかなと思います。

結局のところは、自分がどこまで真面目に技術に向き合いながら、お客様のビジネスに貢献できるかを考え・行動に移すことが出来るかどうかだと思うので、フリーランスだからとかサラリーマンだから等の要因はあまり関係ないと思っています。

CCTでフリーランスで生きていく下地を作ることができた

-CCTの良さや強みは何でしょうか

真っ先に思い浮かぶことは、会社の成長を感じられることです。私が新卒として入社して以降も社員が増えたりお客様も日々増えているのを目の当たりにし、「今後どんな会社になっていくんだろう」というワクワク感はありました。

私が新卒で就活している当時、CCTほど順調に成長している企業はそこまで多くなかった印象です。

次に、エンジニアという職種であっても顧客と近い位置で仕事を出来ることはかなり良いことだと思っています。

営業の方と同行して一緒に提案したり、進捗報告に参加したり、お客様とやり取りすることが多かったのは非常に良いところだと考えています。

大手企業のエンジニアだとお客様と話す機会ってほとんどなくて、社内の営業やPMの方から要件を聞いて、それを元に開発すると思いますが、やっぱりお客様のリアルな声を聞ける場があると、ニュアンス含めた意見を取り入れた開発が出来るし、何より導入した後のお客様の嬉しい声が聞けるのは非常に良い環境だと思います。

フリーランスになった現在、そこまで不安が無いのは、CCT時代にお客様と話したり関わったりする機会が非常に多かったからこそだと思います。

もし、一切お客様と触れたことが無い状態でフリーランスになったとしたら、精神的にはきついと思うので。

続いては売上や利益といった数字を意識できる環境があったことです。誤解が無いようにすると、決してノルマがあったわけではないですし、役職に就いていたわけでは無いので数字的に詰められていたわけでは一切無いのですが、お客様と近いことで全体としてはいくらの発注額で、対応するエンジニアは何名いて、金額に対して人数で割るとどの程度の1人当たりの売上や利益が生まれるのかを把握できる環境でした。そのため数字を意識できることで自分の市場価値が図りやすいなと。

また数字を意識することで、時間を意識するようにもなりましたね。そのため限られた時間の中で優先順位を付けて、効率的に業務に従事しなければいけない環境を経験できたことは非常に有意義で、これはフリーランスになった今でもかなり生きている経験です。

最後に、若い方でも出世している方がいることです。年齢に関係なく成果を上げている方であれば役職やポストに就けるので、成果を出せば正当に評価される環境だったかと思います。

-CCTの課題や改善点を教えて下さい

会社の改善点というわけではなく、私自身の経験で感じたことでお伝えすると、最初に配属された部署が開発事業部だったにも関わらず客先常駐になったことがあったんです。で、何を伝えたいかというと、決して客先常駐が嫌とか悪いということでは無くて、その過程が少し雑だったかなという点です。

当時の開発事業部って基本的に自社で開発することがメインで、当然私もそのように言われていましたし、新卒入社して常駐になることは想定もしていなかったんですよね。

そのような前提がある中で、常駐になることを聞かされた際は少し戸惑いを感じました。

結果としては、お客様先で仕事をしたことで非常に貴重な経験が出来ましたし、フリーランスになった今でも活きる経験を詰めたので良かったのですが、そのような配慮は少し足りないかなと感じました。
※現在は新卒全員と面談し、希望を考慮した上でアサインしております。また配属後に困らないようメンターを付けて密にフォローする体制を取っています。

次に評価制度に関することで、現在は評価制度が変わっていると聞いているので当時の話の前提ですが、エンジニアであっても売上に貢献するよう言われたことは少し疑問に感じました。CCTは技術を売りにしている会社で私もそれに魅力を感じたので入社した身なので、そうは言われても、、、という想いがあったのは事実です。

もちろん、エンジニアだからと言って技術だけやっていれば良いわけではないですし、むしろフリーランスになった現在は売上や利益の視点を持った活動が必要になるので、それを伝えた上司の意味や背景は、現在の立場であれば分かります。

ただ、まだ新卒入社して技術をしっかり磨こうとしているフェーズにおいて、前後の背景や詳細を伝えずに売上を意識しようと言われても困るなぁというのが本心でした。

最後に、今までフリーランスとして大手ベンチャーの案件支援をしていて、そこの環境と比較すると、機械学習関連の領域においてはCCTはかなり新しいことをやっていたと思いますが、それ以外のシステム開発関連で言えば、支援していた企業の方が多少“ナウイ”感じがしますね。具体的に何かが遅れているというわけではないので上手く言語化出来ないのですが、CCTは大手のお客様が多いのでその影響はあるかもしれません。

-弊社に戻ってくれる可能性はありますか

うーん、、、ないですかね(笑)。ただこれはCCTが嫌とかではなく、元々フリーランスが良いと思っていて、その環境を楽しんでいるのでどこかの企業に就職するつもりは現在はないです。

最初にもお伝えしたように、そもそも働いてみたいと思う企業がないので、しばらくはフリーランスを謳歌したいなと思います。

フリーランスとサラリーマンの違いで一番感じることは、責任の明確さで、フリーランスだと全て自分がやらなくてはいけないのですよね。営業もそうですし、請求書の発行等も全て自分がやる必要がある。但し、そのような環境の方が私にとってやりやすいんですよね。

決して他の人と仕事をすることが嫌とかではなく、全て自分事として捉えたほうが自分にとってはやりやすいと考えているので、今の環境でしばらく経験を積んで、万が一企業で働きたくなった際はご相談させて下さい!

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