Project Manager

Yokouchi Hiroshi

優秀な先輩の真似をする、それが成長への近道

PROFILE

横内浩志 / プロジェクトマネージャー
東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系 地球環境共創コース
新卒でCCT入社

流体シミュレーションの研究に従事

-学生時代の研究について教えていただけますか

私は学部と大学院で別の研究室に所属していましたが,どちらも流体シミュレーションモデルに関する研究を行っていました。

学部時代は,沿岸海洋工学の研究室で,砕波によって発生する波飛沫のシミュレーションモデルの研究を行っていました。砕波というのは,葛飾北斎の富嶽三十六景 神奈川沖浪裏に描かれている砕けるような波のことですが,海面から飛沫が生成され空気中を漂ってから再び海面に着水するまでの挙動をシミュレーションすることで海水と大気のエネルギー輸送等の予測に寄与すると考えられています。
波飛沫は非常に細かく,量も非常に多いので全ての挙動をシミュレーションするためには相当な計算資源が必要となります。そこで私の研究では確率分布モデルを用いて新たなモデルを研究し提案しました。

大学院時代は,都市気象の研究室で,数m格子の非常に解像度の高い都市の領域を対象に大気の流れとそこに浮遊する大気汚染物質の粒子をラグランジュ的に追跡するシミュレーションモデルの研究を行っていました。数kmの領域を持つ都市に対して数m格子の計算を行い,更に大気汚染物資をラグランジュ的に計算するためには膨大な計算資源が必要となりますが,格子ボルツマン法という比較的新しい手法を用いて,スーパーコンピュータのGPUによる並列計算でシミュレーションを実現しました。
最終的にはこのモデルを渋谷やインドネシアのジャカルタといった都市に適応して汚染物質分布に関する調査を行いました。


プログラミングの面白さに気づく

-学生時代のプログラミング経験について教えていただけますか

プログラミングに初めて触れたのは学部4年次の研究を始めた頃です。流体シミュレーションのためにFortran,計算結果から図や表を作成するためにMATLABを最初に使いました。それまではプログラミングは難しいものと思い込んでいて少し抵抗があったのですが,いざやってみると面白くて,できることが増えるたびにプログラミングが好きになっていきました。

大学院生になってからは研究や講義でC++,CUDA,Pythonなどを使い始めました。研究の数値計算のためにC++やCUDAを使った並列計算のプログラミングをする傍らで,プログラミング関係の講義も多めに受けていて,Pythonを使ったAIの基本なども学びました。

また,CCTへの入社が決まってからJavaScriptやJavaなどWeb系プログラミングの勉強を少ししていました。これまで経験のあった数値計算やAIのプログラミングとは違うところも多くあったので最初は少し戸惑いましたが,研究での経験のおかげでロジックを組んだりする部分はあまり困らなかったのかなと思います。

開発も上流もどちらも経験

-CCTで今まで関わったプロジェクトについて教えていただけますか

配属後は3Dグラフィックスを扱う案件に関わっており,Three.jsやWebGLを用いたCADやBIM/CIMのシステム開発をしています。

最初の半年はプログラマーとして開発をしていました。3Dグラフィックス関連の案件はデータを3Dオブジェクトとして表示し,動かせるようにすることがほとんどのケースで最初の目標になりますが,実際にデータを目に見えるようにし,3D空間にあるオブジェクトを触って動かせるになるところが魅力だと感じています。開発した製品をお客様にお見せした際に,実際に動くものがあると,お客様も喜んでくださるので非常にやりがいを感じます。

また,入社2年目に入る少し前からは,PMとして要件定義などの上流工程や開発の管理などを行う業務に携わっています。要件定義などの上流工程ではお客様が実現したいことをヒアリングし,その実現のために提案や議論を行っています。開発するものが決まった後は,自社の開発メンバーの管理をして開発の推進を行っています。開発チームのリーダーとして最もお客様に近い立場にいるので,お客様との調整と開発メンバーとの調整があり難しさも感じていますが,新卒2年目でなかなか経験できるものではないので日々充実して業務を遂行しています。

新卒2年目でPMへ

-新卒2年目でPMを担っておりますが、短期間でPMを担えた要因について教えて頂けますか

PMを任せていただくことに至った要因は3つあると思っています。

一つ目は入社後から“真似をすること”を特に心がけていたことです。
CCTには優秀な先輩方がたくさんいるので,コードの書き方や資料の作り方,お客様とのコミュニケーション方法など自分に足りてないと思ったものはできる限り真似してみて,同じような対応ができるように心がけています。

二つ目は知らないことを潰していくことです。
経験が浅いと業務の中でどうしても知らないワードが出てきます。当たり前のことではありますが,その時に知らないままにするのではなく,必ず自分で調べて次に同じワードが出てきた時は必ず意味が分かるようにしています。簡単な事ですが,非常に重要だと思います。

三つ目は業務に熱意をもって取り組むことです。
PMはお客様や開発メンバーなど多くの人とコミュニケーションを取ります。熱意はいい意味でも悪い意味でも他の人に簡単に伝わってしまうものだと思うので,熱意を落とさずプロジェクトに取り組むように心掛けています。そうすることで,お客様ともチームともいい関係が築けると思っています。

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