サラサラ、ドロドロを計測:粘度センサー

こんにちわ。
もってぃです。

前回の記事『マイクロメートルの世界でモノを見る:マイクロスコープ編』で大切なことをお伝えし忘れてしまいました。
申し訳ございません。

「マイクロスコープを使ってテスト撮影できます。」

ブログの公開に合わせて11月16日から20日午前中までは弊社内に置くようにいたします。
もちろん、それ以降も日程調整の上撮影できます。
お客様先を訪問し撮影することも可能です。

撮影や画像解析、さらにその後のデータの利活用まで含めて、お気軽にご相談ください。

では、センサーたちを紹介します。今回は粘度センサーです。

粘度って何?わかると何がうれしいの?

まず、粘度とは液体のサラサラ度合いやドロドロ度合いを表す物理量です。

粘度

トマトの栄養と効果』より引用

粘度は液体の種類と温度によって大きく変わります。
従って、粘度と温度を計測すれば、その液体の種類や分量がある程度推定できます。

粘度は化粧品(シャンプーetc)や食品(たれ、ソース、パン)、洗浄剤、
さらに接着剤を取り扱う産業では、製品の品質を決める重要な要素となっています。

残念ながら、これらの製造過程において粘度が測定されることは少ないようです。
しかし、粘度を測定すると、例えば以下のような進化が可能となります。

粘度 攪拌 改善 センサ

弊社は改善案1、2ともに対応可能です。
これ以外にも多数応用先がありそうです。

粘度センサー

粘度センサーはこんな凛々しい形をしています。

全体
粘度センサー全体
粘度測定部(センサー部)
粘度センサー センサー部
対象物を粘度測定部(センサー部)に接触させることにより、
粘度と温度が測定されます。
ちなみに、こちらはシスコム社で扱っているViSmart™粘度センサーです。

測定してみましょう

今回は試験的に。私愛用のお泊りセットについて粘度を測ってみました。
お泊りセット3点はこちら。

ボディソープ
ボディソープ
シャンプー
シャンプー
歯磨き粉
歯磨き粉

粘度の測定は、以下の手順で実施。

  1. おけに測定対象物を入れる。
  2. 粘度センサーを、液体に接触するように固定する。
  3. 少しずつゆっくりと接触場所をずらしながら測定し、いろいろな場所を測る。
    つまり、「測定時刻の違い=測定場所の違い」なのです。

さて、測定結果はこちら。

ボディソープ 粘度

シャンプー 粘度

歯磨き粉 粘度

ちなみに、測定中、液体の温度はほぼ22℃でした。

粘度の値が大きいほど、液体はドロドロ(ザラザラ、抵抗が大きい)であることを意味しています。
従って、歯磨き粉が一番ドロドロ(ザラザラ)しており、
シャンプー、ボディソープという順にどんどんサラサラになっていきます。

シャンプーとボディソープの場合、どの時刻でもほぼ同じ粘度を示していますが、
歯磨き粉は異なっているようです。
興味深いですね。

「測定時刻の違い=測定場所の違い」であることを踏まえると、以下の2点がわかります。

  1. シャンプーとボディソープはどこでも粘度が同じ(=成分の分量/粒径が同じ)になるよう良く攪拌されている
  2. 歯磨き粉はあまり攪拌されていない(おそらく粒径分布が場所ごとに違っている)

このようにして、粘度を計測することにより、
液体中の撹拌の度合いを推定することができます。

一定粘度が要求される商品について
粘度をモニタリングしながら製造すれば、
良品率向上が期待できます。

まとめ:粘度センサー=攪拌度合い推定→良品率向上

粘度センサーは液体のサラサラ度合いやドロドロ度合いを計測し、
液体中の各成分の攪拌度合いを推定します。
「センサーを用いた粘度のモニタリング」、あるいは「センサx数値シミュレーション」による
撹拌機全体粘度の可視化は、良品率向上に一役買うと考えられます。

弊社では粘度センサーを使った試験や解析、データ活用まで含めた対応が可能です。

次回は流速センサーを紹介する予定です。

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